花まつり

 4月8日は「花まつり」といって、仏教をひらかれたお釈迦さまのお誕生日をお祝いする日です。
 ヒマラヤの山の南のふもと、カピラ国のスッドーダナ王の后、マーヤー夫人が、4月8日の朝、ルンビニーの花園で、王子をお産みになりました。この王子を「シッダールタ」とお呼びすることになりました。この王子がお釈迦さまであります。
 お釈迦さまはお生まれになると、7歩あるかれ右手で天を、左手で地を指さして「天上天下、唯我独尊(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)」と叫んだといわれます。「この世の中で我が一番尊い」という意味です。この「我」とは、いのちあるものすべてをさします。すべての生命がいかに尊いかを表現しているのです。
 鳳林寺では、4月1日から8日まで、お釈迦さまのお誕生日をお祝いするため、花御堂(はなみどう)をかざり、お誕生の姿を安置して甘茶をかけ、また甘茶をいただいてお祝いする花まつりを行っています。甘茶をかけることは、お釈迦さまが、ご誕生のとき、雨の神の竜王が甘露の雨を降らして、お釈迦さまのおからだを浄めたという、言い伝えによるものです。
 私たちは、お釈迦さまの「やさしい心」「いつくしみの心」、その教えをもっと大切にしなければなりません。花まつりを期に私たちは、自分自身が生まれてきた意味を考え、お釈迦さまの誕生を心から祝おうではありませんか。

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